ダイビングの基礎知識
2024年07月27日

生理中は海に入ってもいい?ダイビング中のストレスを減らすポイントを解説

沖縄の波照間島の青い海と青い空、そして白い砂の間で佇む女性ダイバー
ダイビングを安全に行うためには、当日の体調チェックはとても重要です。「生理の時はダイビングをしてもいいの?」と疑問に思われる方もいるかもしれません。生理中のダイビングは、普段以上に事前準備が大切です。

そこで今回は、生理中のダイビングのポイントや注意点、役立つアイテムなどを解説します。

 

生理中でもダイビングはできる?

結論からいうと、生理中でもダイビングはできます。ただし、生理の症状の重さは人によって異なります。日常生活が問題なく送れる程度の症状であれば、ダイビングをすることは問題ありません。

一方、ひどい生理痛や貧血など日常生活にも支障を来すレベルの症状であれば、ダイビングはやめておいたほうが安心です。

 

海の中で使える生理用品とは?

海の中でも、陸上と同様に生理用品を使うことができます。ここでは、以下の3つの生理用品の使用のポイントを解説します。

 

  • タンポン
  • ナプキン
  • 月経カップ

 

タンポン

ダイビングで使用する生理用品で、最もおすすめなのはタンポンです。タンポンを使うと膣内に水が入りにくくなるため、衛生的な状態を保ちやすいです。タンポンを使う際は、水に入る前に新しいものに取り換えるようにしましょう。

タンポンには交換のための長い紐が付いていますが、この紐は切らずにそのままにしておくことが大切です。紐を切ると動いた時にタンポンが膣の奥に入り込み、自分で取り出せなくなる恐れがあります。

また、長時間タンポンを使用しないことも注意が必要です。一般的なタンポンの適切な使用時間は4時間〜8時間とされています。製品ごとに記載されている使用時間を守るようにしましょう。

 

ナプキン

タンポンよりおすすめではありませんが、ダイビング中にナプキンを使うことも可能です。ナプキンの欠点は、経血だけでなく海水も吸ってしまう点です。海から出ると、海水と経血が一緒に流れてしまう恐れがあります。

そこで、ナプキンを使う場合はなるべく使用時間を短くし、ダイビング後はすぐトイレに行けるよう準備を整えておきましょう。

 

月経カップ

月経カップとは、膣内に挿入し、経血を溜めて使う生理用品です。小さく折り畳んでから膣内に挿入し、膣内でカップが開いて密着します。密閉性が高いため、落ちたり漏れたりしないメリットがあります。

また、12時間程度の装着が可能なため、頻繁にトイレに行けない環境の場合はおすすめです。

 

生理中のダイビングでストレスを減らすポイント

生理中のダイビングでストレスを減らすために、以下のポイントを押さえておくといいでしょう。

 

  • 便利グッズを用意しておく
  • ダイビングショップに事前に伝えておく
  • ピルで生理周期をずらす
  • 冷え対策をする

 

便利グッズを用意しておく

生理中のダイビングでは、事前の持ち物準備が欠かせません。以下の便利グッズを用意しておくと快適にダイビングができるでしょう。

 

  • 生理用品入れポーチ
  • 中身が見えない袋
  • ウェットティッシュ
  • 防寒着
  • 貼るカイロ
  • ラッシュガードレギンス

 

生理用品の他に、防寒対策グッズを持っておくと水中から上がった後の冷えを防止できます。ラッシュガードレギンスは水着とダイビングスーツの間に履くと、漏れ防止になります。

 

ダイビングショップに事前に伝えておく

当日はダイビングショップのスタッフやインストラクターに、生理であることを伝えるのがおすすめです。特に女性のインストラクターは、生理時に気を付けるべき点をよく把握しています。

潜る前に心配事について聞いておけば、安心してダイビングに臨めるでしょう。

 

ピルで生理周期をずらす

ダイビングの予定と生理を被らせたくない場合は、低用量ピルで生理周期をずらす方法も検討できます。生理周期をずらすためには、ダイビング予定日の1〜2か月ほど前からの準備が必要です。

人によってはピルに対して副作用が出る場合もあるため、医師と相談したうえで服用するようにしましょう。

 

冷え対策をする

生理中のダイビング中に体調が悪化するのを避けるためには、冷え対策が重要です。上記で紹介した貼るカイロやラッシュガードレギンスなどを使ってしっかり防寒対策をしましょう。

また、温かい飲み物を飲んで体を内側から温めるのも効果的です。生理中は体が冷えないよう長時間のダイビングを避けるのも重要なポイントです。

 

生理中のダイビングで注意するポイント

生理中のダイビングでは、通常時よりも注意が必要なポイントもあります。ここでは、以下の4つの点を解説します。

 

  • 膣内に雑菌が入らないように注意
  • タンポンはこまめに取り換える
  • 万一の漏れの対策もしておく
  • 体調が悪い時はためらわずにキャンセルする
  • 薬の服用には注意

 

膣内に雑菌が入らないように注意

生理中に海に入る時は、膣内に雑菌が入らないよう注意が必要です。生理中は抵抗力が低くなっているため、感染症にかかりやすいです。特に波打ち際などの場所では、膣内に砂が入りやすくなるため注意しましょう。

海から出た後はデリケートゾーンを丁寧に洗うことも大切です。

 

タンポンはこまめに取り換える

タンポンは海に入る前に新しいものに取り換え、海から出たらまたすぐに取り換えるようにしましょう。

長時間海水を吸ったままの状態にしていると、雑菌が発生しやすくなります。海に入る前後で衛生的な状態を保つことが大切です。

 

万一の漏れの対策もしておく

生理中のダイビングでは万一の対策もしておくと、漏れを心配し過ぎずにダイビングに集中できます。万一漏れても目立たない色のダイビングスーツを用意すると安心です。

また、濃い色のタオルがあれば、目立たずに漏れを押さえることができます。

 

体調が悪い時はためらわずにキャンセルする

ダイビング当日、生理の症状で体調が悪い時には、ためらわずにキャンセルしましょう。

無理を押してのダイビングは、思わぬ事故を招くこともあります。思い切って予定をキャンセルし、次回に備えることも大切です。

 

薬の服用には注意

生理痛がひどい場合、自己判断で市販薬を飲んでダイビングに行くことは避けましょう。薬には副作用があるものもあります。また、ダイビング中に体調が急変すると危険です。

薬を飲まなければいけないほどの症状がある場合は、ダイビングはキャンセルした方が安心です。薬を服用して潜る場合は、医師の相談したうえで決めるようにしましょう。

 

まとめ

生理中であっても、日常生活が送れるレベルの症状であればダイビングをすることは可能です。一方、日常生活に支障を来すレベルであれば思わぬ事故を招く可能性も考えられるため、控えたほうがいいでしょう。生理中のダイビングでは、体を冷やさないことや漏れ対策などが重要です。事前にしっかり準備しておけば、ストレスを軽減してダイビングを楽しむことができます。

「アクア・ブーチェ」では、スキルの高いダイバーになれるNAUIプログラムを採用しています。最終的に安全に潜るための知識・技術を習得していただくことを重視しています。万全なアフターフォローも特徴です。安全にダイビングを楽しんでみたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。