ダイビングの基礎知識
2024年07月25日

フリーダイビングとは?ダイビングとの違いや競技・器材の種類を解説

フリーダイビング
ダイビング=スキューバダイビングではありません。その種類はいくつかあり、フリーダイビングもダイビング種目の一つです。

しかし、聞きなれない用語なので、具体的にイメージできないかもしれません。そこで今回は、フリーダイビングとはどのようなマリンスポーツなのか、他のダイビングとの違いとあわせて解説します。

フリーダイビングの競技種目や使われる器材も解説するので、挑戦してみたい方はぜひ参考にしてみてください。マリンスポーツは事故のリスクもあるため、基本知識を頭に入れて、「自分でも安全にできるかどうか」を適切に判断しましょう。

 

フリーダイビングとは?

フリーダイビングとは、肺に溜めた空気だけで、海中・プールに潜るマリンスポーツを指します。競技種目はいくつかあり、海中を深く潜る種目やプールの中を水平移動する種目などさまざまです。具体的な種目については、「フリーダイビングの競技4種」で解説します。

次項では、他のダイビングとの違いや、フリーダイビングがおすすめの人、ライセンスの必要性について解説します。

 

他のダイビングとの違い

スキューバダイビングやスキンダイビングなど、他のダイビングとの違いを見ていきましょう。

 

<他のダイビングとの違い>

  • フリーダイビング:素潜りを競技化し、長く・深く潜ることを競う
  • スキンダイビング:素潜りの一種ではあるものの、マスクやシュノーケルなどの道具も使う
  • スキューバダイビング:呼吸用のボンベを背負い、より長く海の中を探索できる
  • シュノーケリング:マスク・シュノーケルを装着し、海面を泳ぐ

 

スキンダイビングやシュノーケリングは、ライセンス不要なレジャーとして楽しめるマリンスポーツです。一方、スキューバダイビングは体験・ツアーもありますが、ライセンス取得により個人でも楽しめます。

フリーダイビングは上記のマリンスポーツとは異なり、ルール・規定のもとに競技として海中・プールへ潜ることを目的としたマリンスポーツです。

 

フリーダイビングがおすすめの人

フリーダイビングは、以下のような人におすすめです。

 

<フリーダイビングがおすすめの人>

  • 自分の身体能力を高めたい
  • より深く・長く潜って、海の中を楽しみたい
  • 海の生き物と一緒に泳げるようになりたい
  • ダイエットやエクササイズを目的に身体を動かしたい

 

フリーダイビングは競技性があるものの、レジャーとしても楽しめます。もちろん、安全性を考慮してスキル・知識は必要ですが、海でのレジャーを楽しみたい方、ダイエットの一環として始めたい方にもおすすめのマリンスポーツです。

 

フリーダイビングにライセンスは必要?

フリーダイビングはライセンス必須ではありません。しかし、ボンベなしで潜るマリンスポーツなので、事故のリスクもあります。

安全にフリーダイビングを楽しむためにも、ライセンスの取得で確かな知識・スキルを身につけることも大切です。

 

フリーダイビングの競技4種目

フリーダイビングの主な競技4種目を解説します。それぞれ競技内容やルールが異なるため、チャレンジしたい方はぜひ参考にしてみてください。

 

スタティック・アプネア

スタティック・アプネアは、プールなどの水面に顔をつけ、閉息時間を競う種目です。シンプルな競技ですが、身体にかかるストレスや呼吸法、筋肉の使い方など、無駄な酸素消費を抑える知識・テクニックが求められます。

 

ダイナミック・アプネア

ダイナミック・アプネアは、プールなどの水中を無呼吸で水平移動し、その距離の長さを競います。ダイナミック・アプネアには、ルールの異なる3つの種目があります。

 

<ダイナミック・アプネアの3種目>

  • ウィズフィン:フィンや泳ぎ方の規定がない(一般的にはモノフィン、ドルフィンキックが採用される)
  • バイフィン:ドルフィンキック禁止の種目、両足を別々に動かせるフィン(ゴムフィンなど)を使う
  • ウィズアウトフィン:フィンの使用禁止の種目

 

競泳プールでも大会が開催されるので、スタティック・アプネアと同様に身近なフリーダイビングといえるでしょう。

 

コンスタント・ウェイト・ダイブ

コンスタント・ウェイト・ダイブは、海中を深く潜ることを競技化した種目です。コンスタント・ウェイトとは、「身体につけるウェイトを変えない」という意味があり、ウェイトの重さのみで潜るのではなく、身体能力・精神力で深く潜ります。

また、コンスタント・ウェイト・ダイブは3つの種目にわかれます。

 

<コンスタント・ウェイト・ダイブの3種目>

  • ウィズフィン:フィンや泳ぎ方に規定がない
  • バイフィン:両足を別々に動かせるフィンを使う(ドルフィンキック禁止)
  • ウィズアウトフィン:フィンなしで潜る

 

コンスタント・ウェイト・ダイブはフリーダイビングの花形種目ではあるもの、どの種目においても相応のリスクがあります。初心者の方は、スタティック・アプネアやダイナミック・アプネアなどから挑戦しましょう。

 

フリー・イマージョン

フリー・イマージョンは、海中に伸ばされたロープをつかみ、潜水する種目です。コンスタント・ウェイト・ダイブと同様、ウェイトは変えませんが、フィンも使用しないため泳ぎのスキルは問われません。

 

フリーダイビングで使われる器材

フリーダイビングで使われる器材について紹介します。始める際は必要な器材を準備して、安全に取り組みましょう。

 

マスク

フリーダイビング用のマスクは内容積が小さく、水の抵抗を受けにくいよう作られています。深く潜る場合は、水圧の影響を受けにくいコンパクトなマスクを選びましょう。

 

フルイドゴーグル

フルイドゴーグルは、内部に水を入れ、水中でも視点が合うよう作られたゴーグルです。マスクよりも水圧の変化を気にする必要がないため、潜水距離を伸ばす場合はフルイドゴーグルが適しています。

 

ノーズクリップ

ノーズクリップは、潜水中に鼻から漏れる息を防止するために使われます。フリーダイビング用のノーズクリップはフィット感が強く、外しやすい構造が特徴です。

 

シュノーケル

競技には使用しませんが、レジャーでフリーダイビングを楽しむ際はシュノーケルを活用しましょう。可能な限り、水の抵抗を受けにくい形状(顔に沿って湾曲した)を選んでください。

 

ウェットスーツ

ウェットスーツは、水の抵抗を少なくし、長時間の潜水でも体温を守ってくれます。海は深く潜るほど水温が下がるため、暖かい気候・海であっても潜水する際は必ず着用しましょう。

また、フリーダイビングの場合は、柔軟性の良い薄いもの(2~3mm)、抵抗を減らせる撥水加工が施された専用スーツの方が潜水しやすくなります。

 

フィン

潜水や水平移動の際、大きな推進力を得られるのがフィンです。ルールによって使用の有無、種類は異なりますが、ロングフィンのような大きいサイズであれば、より推進力を得やすくなります。

 

ラバーベルト

ラバーベルトは、ウェイトを取り付けるためのアイテムです。フリーダイビングでは、呼吸を邪魔しないゴム製・シリコン製を選びましょう。

 

ダイブコンピューター

ダイブコンピューターは、水深や潜水時間などを測るアイテムです。フリーダイビング用(フリーダイビングモード)の場合、設定した時間や水深になるとアラームで知らせてくれます。

 

セーフティ・ラニヤード

セーフティ・ラニヤードは、コンスタント・ウェイト・ダイブやフリー・イマージョンなどで使用する、身体とロープをつなぐアイテムです。潮流・視界の悪い環境でも、セーフティ・ラニヤードよって安全が確保されます。

 

まとめ

フリーダイビングは、無呼吸で潜水するマリンスポーツです。身体能力・精神力の限界に挑戦する競技もあり、スキル・知識がなければ事故を起こすリスクもあります。

しかし、競技者を目指す必要はなく、インストラクターについてもらうことでレジャーとしても楽しめます。安全に海を楽しみたい方は、「アクア・ブーチェ」をご利用ください。

弊社では、スキンダイビング・スキューバダイビングのツアーも提供しています。初心者向けの講習も受けていただけるので、安心して海を楽しんでいただけます。