ダイビングコンピューターとは?役割やバッテリータイプ、選び方をご紹介
ダイビングをするにあたって準備しておかなければならないのが、ダイビングコンピューターです。安全なダイビングを実現するための必需品といっても過言ではないアイテムですが、なぜダイビングに必要なのかわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、ダイビングコンピューターが果たす役割について解説します。バッテリータイプ別の特徴と選び方もご紹介するので、ダイビングコンピューターをまだ準備していない方はぜひ最後までご覧ください。
ダイビングコンピューターとは
ダイビングコンピューターとは、水深や水温などの情報をリアルタイムで画面に表示してくれるアイテムのこと。「ダイブコンピューター」や「ダイコン」、さらには「DC(Dive Computerの略)」の名で呼ぶダイバーもいます。
腕時計に似た形をしたウォッチ型、空気調節機能を持つレギュレーターにはめて使用するコンソール型など、タイプは製品によってさまざまです。
ダイビングコンピューターの役割
ダイビングコンピューターの役割は、ダイビング中に減圧症になるリスクを最小限に抑えることです。減圧症とは体の外へ排出しきれなくなった窒素が体内で気泡と化し、神経あるいは血管を圧迫するなどして体調不良を引き起こすことです。
発症した際に現れる関節の痛みやしびれ、体のだるさなどは治療により完治することが多いですが、治療したにもかかわらず命を落とす場合も少なくありません。
減圧症を引き起こすことなくダイビングを楽しむためには、窒素が気泡化しないように無減圧潜水(減圧症を予防しながらの潜水)を徹底することが大切です。ダイビングコンピューターには「無限圧潜水時間」が表示されており、無限圧潜水の継続可能時間を確認できます。
ダイビングコンピューターは、減圧症のリスクを抑えつつ、計画的にダイビングするための重要なアイテムといえるでしょう。
ダイビングコンピューターのバッテリータイプ
ダイビングコンピューターのバッテリーは「電池交換式」「ソーラー充電式」そして「USB充電式」の3タイプです。
電池交換式
電池交換式は、内蔵されている電池を新しいものに交換するタイプのダイビングコンピューターです。基本的には腕時計と似たような方法で電池を交換します。
一度電池を交換すれば電池切れになるまで継続して使えるため、定期的に充電する必要がありません。充電し忘れることもなく手間がかからないところも、電池交換式ならではの特徴です。
ただし電池交換が必要になったときは正規販売店などに依頼することになるため、費用はもちろん依頼から返却されるまで時間もかかります。電池交換に失敗するとダイビングコンピューターが水没して使えなくなる恐れがあり、依頼するほうが無難です。
ソーラー充電式
ソーラー充電式は、太陽光をエネルギーとして充電するタイプのダイビングコンピューターです。充電の際はディスプレイにあるソーラーパネルに太陽の光が当たるようにセットすればいいため、電気代や電池交換時に生じるコストはかかりません。フタを開ける必要もないので、ダイビングコンピューターの水没リスクとも無縁です。
ただしソーラー充電式は、充電を開始してから完了までにある程度の時間を要します。悪天候が続いて太陽が出ないとき、あるいは夜間は充電できないため、状況次第ではダイビングまでに充電できないこともあるでしょう。ソーラーパネルのぶんだけディスプレイ表示が小さくなるデメリットもあります。
USB充電式
USB充電式は、本体と電源をUSBケーブルで接続して充電するダイビングコンピューターです。充電の持ち具合は、ダイビングコンピューターの機種や使用方法に左右されます。基本的に1日使用したら夜間にUSBケーブルに接続して充電することが多いです。
電源に接続すれば比較的短時間で充電が完了するので、次のダイビングまで時間がないときにも使いやすいでしょう。ただしボート上など電源がない場所では充電する手段がなく、電源が切れた後は使用できません。充電回数の多さもUSB充電式ならではのデメリットです。
ダイビングコンピューターの選び方
ダイビングコンピューターを購入する際は、機能性や情報の見やすさなどで選ぶといいでしょう。
機能性で選ぶ
ダイビングコンピューターは、自分が欲しいと思う機能が搭載されたものを選びましょう。市販のダイビングコンピューターは多機能タイプが多いですが、不要な機能が多数搭載されているものはかえって不便に感じてしまいます。
数ある機能のなかでも警告音システムと潜水モードへの自動切り換え機能、安全停止時間の自動表示は重要度が高いです。電池や充電が長持ちするタイプ、混合ガスに対応したダイビングコンピューターもおすすめです。
ディスプレイの見やすさで選ぶ
安全性を考慮するなら、ディスプレイ表示が見やすいダイビングコンピューターを選ぶことも大切です。画面あるいは表示された文字が小さすぎると見えづらく、表示内容を見間違う可能性があります。
少なくとも無減圧潜水時間と水深、潜水時間がわかりやすいダイビングコンピューターを選びましょう。
操作しやすさで選ぶ
簡単操作を実現したダイビングコンピューターは使い勝手が良く、操作しやすいほどダイビングに集中できます。何度もボタンを押さないと確認したい項目が表示されないタイプ、グローブを装着しているとボタンが押しにくいタイプは使いにくいため、避けたほうが無難です。
覚えやすい操作方法で、なおかつボタン操作が簡単なダイビングコンピューターが便利ですよ。
デザイン性で選ぶ
自分の好みに合うデザインを選ぶと気分も高まるもの。現在はカラーバリエーションが豊富で、好きなカラーのダイビングコンピューターを購入しやすいです。
デザインもおしゃれなタイプが多く市販されており、普段使いしたい方や見た目にこだわって選びたい方も、納得のダイビングコンピューターが見つかるでしょう。
ダイビングコンピューター使用時の注意点
ダイビングコンピューターを装着して安全にダイビングをおこなうためには、いくつかの点に注意する必要があります。
バッテリーが切れないよう必ず充電する
ダイビングをおこなう前には、ダイビングコンピューターを充電しましょう。バッテリー切れを起こしてダイビングコンピューターの電源が入らなくなると、ダイビング中に水深などを確認できなくなります。
安全にダイビングを楽しむためにもバッテリー残量を確認し、忘れずに充電してください。
無減圧潜水時間いっぱいまで潜水しない
潜水時間は、ダイビングコンピューターに表示される無減圧潜水時間よりも短くするのが適切です。ダイビングコンピューターが表示する時間は理論上での数字であり、ダイビングの回数や体の状態などを考慮したものではありません。
減圧症のリスクを下げ、安全性を高めるためにも、潜水時間は無減圧潜水時間よりも短くしましょう。
まとめ
ダイビングコンピューターとは、水深や無減圧潜水時間など減圧症を防ぐために必要な情報を表示してくれる、いわばダイビングの必需品です。電池交換式やソーラー充電式、USB充電式があり、バッテリータイプによって充電時間やディスプレイ表示などさまざまな点が異なります。選ぶときには機能性や操作性などを重視し、気に入ったものを準備してダイビングに臨みましょう。
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