2024年07月13日

【ダイビング技術とスキルアップ】サイドマウントについて考えてみる(その1)【横浜のダイビングスクールのブログ】

【はじめに】

サイドマウントってここ数年ちょっとはやりですよね。

でも、最近ではサイドマウントで潜っているダイバーは一時期よりも少し見かけなくなったかな?

サイドマウントの目的、メリット、デメリットは何でしょうか?

サイドマウントの意味を考えて、どの様な状況下で使用すれば有効なのかを考えてみましょう。

元々はテクニカルダイビングで始まったタンクの保持方法です。

洞窟ダイビングの時に、高さ(人間の胴体+機材の高さ)が抑えられるのがメリットです。

その他、2本のタンクを背負うよりも水の抵抗が少ないとか、

バランスが取りやすい、水中での着脱が可能、バルブの開閉が楽とか言われています。

【なぜ2本のタンクを持って行くのか】

その前に、そもそも2本以上のタンクを持って潜る必要性について考えてみましょう。

一般的なダイビング(レジャーダイビングと言われています)での大原則は

無限圧(減圧停止不要)ダイビングです。

ダイバーなら誰でも知っている(知っていなければならない)事ですが、

ある水深に一定時間以上滞在していると、体内に窒素が溜まりすぎてしまい、浮上時にダイブテーブル(ダイブコンピュータでも)によって指定された水深に一定時間留まっていなければならなくなります。これが減圧停止です。

その様な減圧停止を前提としたダイビングを行う際にはバックアップとして2本以上のタンクを持って潜る事は必須と言えます。万が一レギュレータが故障したり、バディーに頼れない状況になったりしたら大変です。バディーにエアをあげる為にも予備の空気量が必要となるため、空気量を確保するために2本以上のタンクを持って行く事にもなります。

では、減圧停止を前提としない一般的なダイビングでは2本以上のタンクを持って行く必要はあるのでしょうか?

結論から言うと、必要ないと言う事になっています。一般的なダイビングを始めるときの講習ではシングルタンクでの講習しかしませんよね。

一般的なダイビングでもレギュレータの故障や万が一のエア切れへの対処についてのトレーニングは行います。いわゆるオクトパスブリージング(バディーの予備のレギュレータで呼吸する)や緊急スイミングアセント(息を吐きながら泳いで水面に上がる)などです。

予備のタンクが不要だという理由は、まずはバディーに助けてもらう。浮上中に停止する必要が無い(無減圧限界内)なので、バディーにエアを供給する余裕がある。最悪バディーに頼れなくても、自力でも泳いで浮上できる(そもそも機材にトラブルが無くてもエア切れするのはダイバーとして失格)、レギュレータが故障しても(レギュレータのトラブルはエアが出っぱなしになる事が大半、止まることは殆ど無い)、エアが無くなるまでに浮上する手段があると言うのが基本的な考え方です。

よりエア切れに対しての安全率を高めようと思えば、タンクの本数を増やした方が良いでしょう。1本より2本、2本より3本・・・・。何本あればいいの?って事ですよね。

エア切れリスクは減るけど、重くてエントリー・エグジットが危険になったり、泳ぎにくかったり、あまりにも余計にお金がかかったりします。

要はバランスの問題なのです。

(その2)

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