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ダイビング技術

【ダイビング技術とスキルアップ】ウェットスーツとドライスーツの比較のお話(その3)【横浜のダイビングスクールのブログ】

2020.10.26

【ドライスーツを着る意味】

ドライスーツを着る意味を考えてみましょう。

〇深度に影響を受けない保温性

保温だけのことを考えると、分厚い生地のウェットスーツを着ればよいと思うかもしれませんが、ウェットスーツに無い決定的なドライスーツのメリットがあります。

保温の面で考えると、水深に影響されないという点です。

ウェットスーツは水深とともに高まる水圧に潰され、水深とともに生地が薄くなってきます。

40mも水深を取るともうペラペラです。ゴム自体の弾力により押し返すので、単純な計算どおりではないですが、

水深40mの圧力下では生地の厚さは1/5です。保温力が1/5という事になります。

実際に潜ってみた感覚でも、水深とともに保温力が失われてくるのが実感できます。

〇ウェイト量

これは前提条件が複雑なので一概に言えない問題です。

なので、人によって実感はかなり異なる可能性がありますが、すこし論じてみようと思います。

断熱材としての空気を考えた場合、空気量とウェイト量は比例します。

なので、温かくなりたいならウェイトを沢山つけなければなりません。

ウェットスーツの場合、純粋な素材の断熱性能だけでなく、どうしてもスーツの内側への水の出入りをゼロにすることが出来ないので、貴重な体温で温まった水を失うことになり、ここで体温の損失が生まれます。

また、断熱材としてネオプレーンゴムが理想であるかどうか?です。もしかしたら高機能な断熱性能を持った地上用の素材の方が優秀では?

との観点で考えると、ドライスーツを用いて、理想的な断熱性能をもったインナースーツを着用する方が、ウェイト量を少なくできる可能性があります。

上述の様に、深場での保温力を基準に考えるとなおさらです。

私の経験では(実感では)分厚い素材の2ピースのウェットスーツよりも、ドライスーツの方がかなりウェイトを減らすことができています。

〇浮力制御の容易性

ビギナーにとってはドライスーツは浮力の制御が難しいと感じている人も多いと思います。

しかし、浮力の制御ができている人にとってはドライスーツの浮力制御は容易です。BCよりもです。

水深を増していくにつれ、ドライスーツ内の空気が圧縮されていき、体が締め付けられていきます。

そこで、スーツ内に給気するのですが、圧縮されて容積が減った分補充すればよいですね。

なので、特にシェルタイプの場合ですが、体への締め付け感を一定にしていれば浮力も一定という事になります。

浮上の際にも同じことが言え、体への締め付け感が緩んできたら、排気します。この場合スーツ内が負圧になることがあり得ないので、抜けるだけ抜けばよいのです。

必要以上にウェイトを付けている場合は抜きすぎて浮力が足りなくなることもありますが、適正なウェイトであれば「どのくらい抜けばよいのか?」など考える必要はありません。

それに、BCなら排気バルブを手で操作しなければなりませんが、ドライスーツの排気バルブはオート位置に設定しておけば姿勢変化だけで(ちょっと左肩を上げるだけで)排気することが出来ます。

手で操作することなく、ちょっと左肩を上げるだけで排気ができるのは便利ですね。

〇BCのバックアップとしての浮力制御

もし、BCのブラダ(フロート)が破けてしまった場合、深い場所からの浮上が困難になってしまいます。

その場合、ドライスーツがBCの代わりとなって浮力を補ってくれるのです。

テクニカルダイビングではドライスーツの着用が基本です。ディープダイビングの際には安心感が全然違いますね。

〇トリムバランス

トリムバランスとは、頭と足の浮力バランスです。頭が下がるか足が下がるかのコントロールが容易に出来るのがドライスーツです。

ビギナーにとってはドライスーツの姿勢コントロールが難しいと感じている人が多いと思います。

そもそも、ウェットスーツを着ているときでも姿勢の制御ができていないので、

バランスを崩すとより悪化していくドライスーツは難しく感じるのは当然です。

空気は水中ではより高い場所に移動していきますので、ドライスーツ内の空気も同じです。

足が高い場所に上がってしまうと、どんどん足に空気が移動してしまいます。

しかし、姿勢の制御ができている人にとっては、少し姿勢を変えるだけで、空気の移動の制御ができる様になり、

前後のバランスをコントロールできるのです。

(その2)

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