【ダイビング技術】ディープダイビング考。水深４０ｍから緊急浮上する為には残圧がいくつあれば大丈夫か？

前回は、最悪値の計算をして見ました。
ビギナーは４０ｍに潜るべきでは無いという話でした。
では、ディープダイビングをする為の十分な経験のあるダイバーの場合を考えて見ましょう。
エアの消費率は毎分１５リッター以下に設定することは危険です。これは私の経験値です。
浮上速度は毎分５ｍ程度でしょう。フリー浮上を考えた場合や、地形に沿った浮上を考えても理想的な角度の斜面ばかりでは無いからです。
その条件で計算すると、水深４０ｍからの浮上時間は８分間です。平均水圧は２．５気圧です。消費するエアは８分×１５リッター×２．５気圧＝３００リッターです。
安全停止を５ｍ３分間行うと、３分×１５リッター×１．５気圧＝約７０リッターです。
合計３７０リッターが必要量です。
バディーの分を考えると７４０リッターの残量が安心していられる値と考えられます。１０リッタータンクの場合は残圧７４気圧と言う事です。ゲージの誤差などを考慮すると８０気圧＝８００リッターですね。

致命的な事故は悪いことが何重にも重なる時に起きます。ディープダイビングの場合には、バディーがエア切れを起こして、自分の機材にトラブルが起こった場合が当てはまります。
バディーは自分の倍の和エア消費率と考えると浮上に８００リッター必要です。自分の分は４００リッターなので、合計１２００リッターです。

上記の事から、バックアップタンクの必要量は１２００リッターと言う事になります。
バックアップタンクで担保するのであれば６リッタータンクに２００気圧で充填されている状態です。

と言う事で、私はディープダイビングをするときには６リッタータンクをバックアップに持って行きます。

（その３）

（その１）

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