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ダイビング技術

【ダイビング技術】ディープダイビング

2015.05.22

ディープダイビングって危険なイメージがありますよね?

では、本当に危険なのでしょうか?どんな危険があるのでしょうか?

その魅力は?といったお話を書きます。

 

ディープダイビングが危険だと言われている第一の理由は減圧症の問題だと思います。

深い水深まで潜ると減圧症リスクが高まると一般的に思われています。

確かに、水深20mに30分潜るのと水深40mに30分いるのでは体に蓄積される窒素の量は大きく異なります。

もちろん深いほうが沢山体に窒素が溶け込みます。

なので「同じ時間その水深に留まる」と言う条件では、深い水深のほうが減圧症リスクが高まるのは当然です。

しかし、実際のダイビングは浅い水深から始まり、深い水深に行って、再び浅い水深に戻るという水深の推移となります。作業ダイビングの様に目的地が決まっている訳ではありませんので、美しい景観や面白い生物を探しながら探索するのがレジャーダイビングです。

最大水深が深いダイビングでも、最大水深付近での滞在時間を短くすることによって体内に溶け込む窒素の量を軽減することができます。逆に、浅い水深でも無限圧限界時間ギリギリまで潜っていると体全身に窒素が溶け込んでしまいます。

これは体には血液や筋肉など様々なな組織が存在し、それぞれ減圧に関しての特性が異なる事から発生する問題です。この問題については別途説明します。簡単には「早く窒素が溶け込むけど直ぐに抜ける組織」と「なかなか窒素が溶け込まないけど抜けるのに時間がかかる組織」があり、その中間の組織も沢山ある。と考えてください。浅い水深に長くいるとこの遅い組織にタップリ窒素が溜まる事になります。

つまり、その水深での滞在時間が重要なのです。深い水深でなければ減圧症リスクが少ないと単純に考えることは危険なのです。逆に考えると、深い水深でもしっかりと時間管理をすれば体内に蓄積される窒素の量をコントロールできるのです。重要なのは【深度と時間管理がしっかりできるか?】です。それに加えて正しい減圧に関する知識を持って【正しい計画を立てられるか?】です。

 

ディープダイビングの二つ目の危険性はエア消費量の問題です。

水深10mでは2気圧、水深40mでは5気圧の圧力が掛かっているので、呼吸する空気もその圧力となります。その点を考慮すると、水深40mでは水深10mのときよりも2.5倍の速さでエアを消費します。ビギナーの域を卒業するとエアの消費率が毎分15リッター程になると思いますが、その場合水深10mの場合10分間で300リッターのエアを消費します。10リッタータンクの場合ゲージの針が30気圧分下がる事になります。同じ条件で水深40mの場合には2.5倍消費するわけなのでゲージの針が75気圧分下がってしまいます。もっとも、水深40mに10分もいれば完全に減圧潜水になってしまいますので、もっと深刻な問題が発生します。運動量を抑えられなければもっと多くの空気を消費しますので水深40mでの10分間は状況によっては致命的な問題に発展します。自分自身のエア消費率を日常的に計算しておくことが重要です。そして、今いる水深での一分当たりのゲージの針の減り具合を計算できなければなりません。この計算は意外と簡単です。10リッタータンクを使用し、エアの消費率を毎分15リッターとします。1分だと計算結果の数字が細かすぎるので10分だとすると、地上では消費率そのままの15気圧分ゲージの針が下がります。今いる水深の圧力を掛ればその水深でのゲージの減る率計算できます。水深30mでは×4なので、60気圧分ゲージの針が下がる事になりますね。ここでも重要なのは【深度と時間管理がしっかりできるか?】です。それに加えて自身のエア消費率をあらかじめ測定して【正しい計画を立てられるか?】です。

 

三つめの危険性は機材トラブルです。水面まで距離がありますし、減圧症リスクが高いので「安易に水面に退避する」という手は使えません。なので、機材トラブルに対しての備えが大切です。要するにバックアップ機材が必要という事ですね。一番心配なのは呼吸する空気ですね。確実なのはバックアップタンクとレギュレーターを自分自身で持って行くという事ですが、諸事情を考慮するとハードルが高いですね。それならば、バディーが大変重要な存在となります。バディー同士が相互に相手を監視していて問題が発生したら直ぐに対応してあげることが大切です。レギュレータートラブルによるエア切れだけでなく、その他の問題でも解決に時間がかかってしまえばエアも消費しますし減圧的にも厳しくなってきます。バディーが素早く対処して短時間で安全な水深まで戻れる体制が重要なのです。ここで重要なのは【バディーシステムを含めたバックアップ】です。

 

まだまだディープダイビングで気にしなければならないことは沢山ありますが、あまり一気にお話しても消化不良を起こすと思いますので、とりあえずこの3つをディープダイビングでのリスクとして挙げます。

対策は?深度管理、時間管理、潜水計画、バディーシステム。これって全部ダイビングの基本中の基本ですね。

なので、ディープダイビングって「正しいダイビングをする」って事なんです。特別なことではありません。

しっかりとした知識とスキルと経験と心。これに磨きをかけて楽しいディープダイビングを楽しみましょう。

づづく

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